
家計で最も多くを占めているは住居費ではないでしょうか?
概ね手取りに対して3割を占めると言われています。
家計のやりくりを考える時、額の大きいもの対策は効果が大きいですよね。
賃貸の場合は安い賃貸に引越する対策がありますが、住宅ローンを組んだ持ち家の人にとっては対策が限られるかと思います。
この記事では持家(ローン返済)の人へ住居費を節約するために検討した結果を紹介します。
特に子供の学資が必要になった立場から対策を検討しています。
結論ですが、私は住宅ローンの借換で出費を減らす方法を選択しました。
持ち家の住居費節約方法おすすめ5つ【リーマンパパの学資捻出】
持ち家の住居費を減らす方法
持ち家の人住居費を節約する方法を検討してみました。
- 住宅ローン借り換えをする
- 家を賃貸に出して引っ越す
- 家を売却して引っ越す
- 住宅ローンを繰り上げ返済する
- 火災保険料を10年契約にして長期割引を受ける
選択する方法や組み合わせができるものもありますが、比較検討した内容を紹介します。
住居費を節約方法1:住宅ローンの借換

金利の安い住宅ローンに変えることで、利息を減らしてローン支払額を減らす方法です。
2020年12月時点で価格Comを見ると変動金利で0.38%~の商品があり、非常に低くなっています。
三菱・三井と言った都市銀行ですら変動金利では1%を大きく下回っています。
現在の住宅ローンが金利1%を超えている場合は大きな効果が見込そうです。
住宅ローン借換のメリットは次のような点です
- 金利差額から総支払額を減らすことができる
- (老後資金が見込める場合)返済期間を伸ばすことで中期的な支出を減らすことができる
- ローンに付属する保険を考慮して、生命・障害・がん保険を見直す事ができる
- 今の生活環境を変える必要がない
個人的には子供が小さいと4番が一番大きいと思います。
転校で人付き合いや環境になれる力が養われる面もありますが、友達が合う合わないの心配が大きいので。
デメリットは次のような点です
- 手続きに手間が多少かかる
- 借換の初期費用がかかる(例:約28万+借りる額の2.2%)
- 変動金利にする場合、将来金利が上がるかもしれない
- 住宅ローン付属の保険は支払いが進むにつれて保証は減っていく
- 返済期間を伸ばす場合、老後資金の計画力が必要になる
3番の変動金利については過去の推移を見てみると良いと思います。
> 住宅金融支援機構のページへリンク
1990年前後のバブル時には急激な上昇をしています。
バブル崩壊後の1996年以降は、25年近く大きな変動が無い状態です。
将来上がらないとは断言できないですが、私は変動金利商品を選択してみようと考えています。
もし、1990年頃のバブルが再来(金利8%)したら破綻しますが、バブルが来たら家を売却しても良いんじゃないかな?と思うためです。
ちなみに、私の失敗談
5年固定・10年固定の一定期間固定の住宅ローンは固定期間が終わったあとに金利が高くなるのを計画できていませんでした。
住宅ローン控除が10年あったので10年固定0.47%で契約すれば、10年間は控除額との差額から初期手続きの費用埋め合わせが出来るとよろこんでいました。
しかし、10年固定後からは変動金利になるだけではなく、金利優遇が悪くなり金利が同じでも1.62%になってしまいます。
10年でまとまった額の繰上返済が見込める場合は金利が上昇しても影響を軽減できるのですが、注意が必要でした。
5番の返済期間を伸ばすのは学資捻出には効果が見込めました。
返済を5~7年延ばすことで数百万円を子供の大学卒業までに先延ばしにできるためです。
ちなみに、7年延ばすことで増える利息は数十万円増える程度でした。(金利0.45%が継続した場合)
増える支払い利息の数十万円は退職金や積立てた年金・DC年金で余分に支払うことになります。
けれども返済する数百万円は元々支払いが必要な返済金を払う時期が違うだけです。
個人的には、試算してみてよかったです。
詳細についてはこちらでも紹介しています
住居費を節約方法2:家を賃貸に出す

今住んでいる家を貸すことで賃貸収入を上げて、賃貸or現在より安い住居に引っ越しします。
メリットは次のような点です。
- 収入が増えるかもしれない
- 家は自分所有なので、将来に帰る・売却することが選択できる
1番はテレワークを中心とした仕事形態なら、都心の家を貸して郊外に住むことで、家賃の差額を収入にできるかもしれません。
例えばSuumoで検索してみるとこんな感じでした
東京都大田区 | 3LDK-築10~15年 | 20万~25万位 | 貸す | |
静岡県三島市 | 3LDK-築25年 | 11.8万 | 東海道新幹線三島駅徒歩15分 | 借りる |
群馬県高崎市 | 3LDK-築13年 | 13.4万 | 上越新幹線高崎駅徒歩10分 | 借りる |
出社する事を考えると新幹線+在来線がある駅にしてみました。
差額5万~10万円位が副収入になる形でしょうか。
個人的には高く貸出せる商才があればよいのですが、下記デメリットを感じてしまうため私は敬遠してしまいました。
- 賃貸が定期的に続くか不明
- 住宅ローンからアパートローン等利息の高い返済になってしまう
- テレワーク等が無くなったら通勤が大変になる
- 引越を行うので子供も一緒に環境を変えることになってしまう
- 固定資産税・管理費用・修繕費用は継続して必要になる
- 住宅ローン控除は対象外になる
特に4番の転校が気になっちゃいます。
2番はローン残高や期間が少なくなっていれば利息差による出費も限定的になるため、単身やDINKSなら条件によっては良いかもしれません。
住居費を節約方法3:家を売却

売却した費用を手元にして現在より安い住居に引っ越しをする方法です。
家を賃貸に出すのと似ていますが所有しなくなるため、将来の展望によっては選択の余地があるかもしれません。
メリットは次のような点です。
- 住宅が高く売却できる可能性がある。(今まで住んだ期間が安く住めたことになる)
- 固定資産税・管理費・修繕費が払わなくて良くなる
- 手元に資金が残るため短期・中期的な資金(~15年程度)準備ができる
- 将来に住宅が安くなれば、安く購入できるかもしれない
学資面で3番(中期資金)が大きいです。
住宅を購入・2子誕生前には、賃貸にする事で中期的な資金のメリットを重要視できていませんでした。
具体的には10年後~20年後に子供二人を私立で高校・大学に通わせるとなると1000万~2000万必要になります。(学費・塾・受験)
予備のお金も計画していましたが「私立中学行きたい」「留学したい」等の大きな資金への対応はローン返済していると難しいものです。
住宅の金額>住宅ローンの残額
住宅ローンを組んでしまっても、売却するときにローン返済額以上になれば手元に資金が残る形になります。
一般的に老後に賃貸生活をするためには貯蓄が必要なので、その分40・50代の時に利用できる資金に幅がでます。
子供が国立や現役合格すれば老後に残せばよいし、私立で浪人・留年したら老後は必要最小限の家に住む形を取れます。
4番(住宅価格下落)は以前から言われていましたが、なかなか住宅価格は下がっていないので見極めが必要だと思います。
「オリンピック後に住宅価格が崩壊する」なんてメディアでよく見かけましたが、現在の住宅価格は5年前とも大きく変わっていません。
5年間分の賃貸料(家賃×60ヶ月)と住宅価格の下落分を比較してしまうと、買っていて良かったのかなと思います。
それにしても、団塊世代をピークに人口減少している中でマンション(集合住宅)たくさん立てているのに住宅価格が下がらないって、どういう仕組なのか不思議です。(一人がたくさん買っている?外国人?)
デメリットは次のようなものです
- 人気地区でないと希望する価格で売れないかもしれない
- テレワーク等が無くなったら通勤が大変になる
- 引越を行うので子供も一緒に環境を変えることになってしまう
- 老後も賃貸にする場合、資金計画が必要になる
- 売買の手間がかかる
1番は、数年・十数年と住んだ家が買ったときの値段より高く売れることはないです。
けど、電車の駅ができたとか、湾岸地区とかに住んでいたりすると思いの外高く売れる場合もあります。
つくばエクスプレス沿線は電車が開通する前と比べると地価が上がったとか。
ちなみにメリット・デメリット両方になるのは将来の住宅ローンの変動金利が上下した場合、売ってよかった(金利が上がった)・悪かったケース(金利が下がった)があります。
住居費を節約方法4:住宅ローンを繰り上げ返済する

住宅ローンの繰上返済をして、支払い残額を減らす(利息分)方法です。
繰上返済については、昔からよく言われますよね。
メリットは次のような点です。
- 手続きが簡易
- ネット手続きの場合、手数料不要なケースが多いい
- 今の生活環境を変える必要がない
- 返済額を自由に決められる
自分のできる範囲で返済額を決めることができますし、手続きの簡易さもあり気軽にできる面がメリットです。
デメリットは下記のような点です。
- 金利が低い場合思ったほど効果が出ない。
- 現資金を使うため短期・中期的にはお金がなくなるリスクが有る
- 金融機関によっては返済方法に制限がある(手数料もある)
デメリットは2番めの貯金を切り崩す(もしくは貯金しない)ため、短期・中期的にはお金がなくなります。
子供の学資で考えた場合、資金不足になるリスクが増えてしまいそうです。
1番の通り、最近の低金利(0.5%前後)の場合、繰上返済による効果をよく確認したほうが良いです。
金利1%を超えている方は効果が見込めるのですが、次のような感じです。
例:4000万を35年ローンで借入(ボーナス返済無)
10年目(住宅ローン控除が終わるケースが多い)に500万円を期間短縮型で繰上返済
金利 0.5% | 600,987円削減 |
金利 1.0% | 1,269,480円削減 |
金利 1.5% | 2,011,853円削減 |
もちろん効果はあるのですが、0.5%の場合の削減効果は個人的に500万円も繰り上げて払う割には効果が少ないと思います。
住居費を節約方法5:火災保険料を10年契約にして長期割引を受ける

最後は火災保険の契約を10年契約にすることで長期割引を受ける形になります。
賃貸だと2年契約が多いと思いますが、持ち家だと10年まで長期契約ができます。
2年物と比較すると10年ものは+10%程割引される事が多いです。
メリットは次のようなものです。
- リスクが少ない。解約することになっても返戻金がある。
- 手続きが簡単
- 引越やローン借換等の他の方法と連動しないで出来る
メリットは手続きが簡単な事です。
保険会社に言えば、手続きをサポートしてくれると思います。
デメリットは次のようなものです。
- 解約することになった場合、割引が悪くなる。
- 10年の中でより良い条件の保険が出たときに対応できない
- 一度に10年分支払いをしなくてはならない
2番については逆の場合(2011年以降、地震保険が高くなった)もあります。
火災保険については引越す予定がなければ、デメリットも小さいので長期契約してしまったほうが良いと思っています。
住居費を節約方法のまとめ
いかがでしたでしょうか?
現在の資金状況や家族の形態、中期・長期的な資金計画と照らし合わせて考えると採用する方法は人によって感じ方が違うのではないかと思います。
私は子供の学資確保を狙って検討した結果、方法1のローン借換と方法5の火災保険を選んでみようと思っています。
子供だけでなく、高齢の方と住んでいる場合は引越って思った以上に制約がかかってしまうと思います。(学校や行きつけの病院・地域の繋がりとか)
次回の記事からは、各論を検討していきたいと思います。
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